逡巡について

早くきて、私の胸元に落ちた


国防色の服着て軟弱な私たちはこのままどこまでも


USABARASHI

春のナイーブ

飲みに行くより

歩いて帰る方がいい

頭痛の理由付け

そこかしこに花が

むせ返るから。

相当数の憂いごと、

パトカー、

赤茶グレーの川

濁したやつを殺しに行く

 


苛立ちで汗ばむ

今曇りの駐車場にしゃがんでるから

見においでよ

全部話してやるぜ

 


煙草の吸いすぎでいつも喉が枯れている

ネイビーのTシャツの襟ぐり頼りないね

落ち着かぬ様子で車止めにしゃがんでる

このぐらいの時期から夏にかけての桜の

木の変化について、君は何か話していた

次なんていらないと思ったいまがいまが

今が続けばいい

数日前までとても寒かったのに、突如春めいた土曜の昼、FISHMANSのWEATHER REPORTを聴きながら爪切りをしていた。その時は何か難しいことを考えていて、ふと答えが出た気がしたんだけど、足の中指の爪を切る角度にこだわった瞬間、言葉として組み立つ前に霧散してしまった。何を考えていたかすらも忘れた。曲を止めて、それはとても心地よい時間で、日差しと、誰かが自転車を漕いでいく音が背中に注いだ。多分また思い出すし、今はまだ必要なかったんだ。

恥ずかしくてつまんないから
これが私の死にたい理由ずっと
私がずっとという言葉をよく使うのは、不変であると思うと安心するからなのかな
可哀想な自分にお風呂をわかす
こういうメタぶった態度もダメなんだろうね
本当に疲れた
だって全部自分の問題だから 自分で全部変えられるはずなのに変えられないんだよ
四半世紀も生きて流石にここが自分の良くないとこだとかはいくらか分かってるつもり でも、そこにあるのに決して触れないみたいな、まあ詩情ぶってもそれはただの弱さで
こういったことを書いて人の見えるところに載せてるのも全部逃げ、本当に反省した時は誰にだって言わない
この惨めさと恥ずかしさと目紛しい情緒の波を終わらせるには早く死ぬしかない 何だって何年も何年も何年も

アパート

苦しくさせないでくれよ
こけた頬を縁取る髪
何処にも行かない理由を逆さにして
ここで聞かせてほしい
分からないんだ
そのシャツで果物を磨くのに
悲しみは必要ないだろう
斜めに見た格子状の空に刺されるよ
黒々した瞳を覗いて
駄目だと分かった五月