2023-08-04 小説 夏に死を思うと突き抜ける清々しさ。 だって、あんな薄水色が、返事もしないのに私を誘 うの。 ロマンスの洪水の中に生育してきた私たち。 いつまでも太宰から足が洗えない。 もうそれを恥じることはない。 居直り、笑い、忘れたふりをする。 そしてじめじめと黴を生やすように思考する。 意味なんてあるもんか。 それが彼と私の浪漫的完成だ。