ホームにて

睫毛に巣食う光が私を連れていく
風邪薬で忘れてしまった君の名前
プラットホームの陽だまりに
今思い出せそうなんだ

いつかを待ち続けたら
そのままの形で化石になってしまうよ
四月の匂いが覚束ない足元を攫う
子どもの私の元へ


胸に詰まる涙を線路が連れていく
風邪薬で忘れてしまった君の名前
プラットホームの陽だまりに
今思い出せそうなんだ

いつかを待ち続けるなら
そのままの姿で化石にされてしまうよ
四月の匂いが覚束ない足元を攫う
子どもの私の元へ

この駅にはもう列車は来ない