本当はブロンがやりたかったけど、明日仕事だから我慢した。

起きれなくて無断欠勤したところとか、仕事で大きな失敗をしたところを想像したら手が出なかった。会社の人はみんな優しい。多分怒られるよりも心配されるだろう。なんで経理になんてなってしまったんだろう。好きな時に煙草が吸えて、独り言を言える仕事がしたい。

代わりにコンビニでお酒を買って、帰り道に飲んだ。ブロンの方が後を引くけど、二日酔いの方がなんだか嫌な感じがする。お酒で吐いたことは何度もあるけど、薬で吐いたことはない。

気づけば音楽も小説も、娯楽から逃避の手段に変わってしまった。今だって感動を忘れてはいないけど、なんだか薄いベール、あるいは、罪と罰のMVでギターを侵していくあのスライムが、私の脳みそと視界を覆っているような気持ちが何年も続いている。

「どうせ死ぬから」なんて幼く極端な、そしてあまりにも陳腐な自棄を起こしてみたいけど、そんな元気すらない。どうしたらいいかも分からない。

お金はないけど、そのことを忘れたふりして無駄なものを沢山買ったり、友達に電話したり、今日もギリギリ平気な人をやっている。