無光沢

赤マルは私にはすっかり重くなってしまった。
はじめに吸ったのは赤マル、あるいはハイライトメンソールだったと思う。
そうだね、あの頃からずっと、私は何をしてもいいってことを私に教えてあげるために生きてるの、変わってないね。いつだってそうしないと耐えられなかったんだよ。

一人暮らしはおおむね楽しいみたい。何をしてもいい、が前より本当になった。無茶もしやすいし。でもその分、何もできなくなったね。

今日だって別に外に出る理由なんて何にもないんだけど、出なきゃいけなかった。自由が分からないから。

体力はどんどんなくなっていくのに、感受性も衰えていくのに、寂しさと悲しさを説明する言葉だけが正しくなっていく。不安なのはずっと変わらない。
全部分かってるような、自分で気づいてるよりもっと疲れてるような気がするよ。